闇と光の間に:無限
フランス系ベトナム人アーティスト、バオ・ヴォン(Bao Vuong)は、海が留め置こうとするものを描き出す。 彼のキャンバスには、個人的であると同時に集団的な記憶でもある「航海」の傷跡、そして大海原に翻弄された身体と魂の痕跡が刻まれている。 その筆致は、遠い過去の深い夜から手繰り寄せられたものだ。それは亡命者や生存者の肉体に刻み込まれた恐怖と逃走の夜であり、故郷から引き剥がされた子供が見た夜である。
押し寄せる波、一つひとつの反射が、風の中に消えていった名前を囁く。キャンバスはその追憶を吹き込み、記憶を語り継ぐ。 そこに呼び起こされる海は、難破と喪失の海であると同時に、より輝かしい明日への約束の海でもある。 到達不可能に見え、時には姿さえ消してしまうあの水平線は、生者たちによって、すなわち語り継ぐことのできる人々によって、越えられるはずのものなのだ。
バオ・ヴォンのキャンバスに広がる「黒」は、虚無ではなく、始まりの黒である。 その物質の中から光が噴出する。 ここでは、闇と光は対立するものではなく、互いに延長し合うものである。 陰と陽のように、それらは一つの呼吸の中で互いを内包し、育み、均衡を保っている。 闇と光の間には無限の階調が発明され、それは世界の二つの地点の間に無限の存在の可能性が広がるかのようである。
絵画の中で、アーティストは再現することではなく、明らかにすることを求めている。恐怖の傍らにある美、脆弱ながらも粘り強い生、岸辺に辿り着こうとする波の不屈さ、そして潮の最後の吐息に抗う泡沫の執念を。 彼の作品は、距離を越えて人々を結びつけるもの、そしてすべてが崩壊していくように見える時でさえ、なお踏み止まるものについて語りかけている。
単なるイメージを超えて、『The Crossing(ザ・クロッシング)』は光が闇と出会う瞑想の場であり、そこでバオ・ヴォンは世界の真髄、すなわち「無限」を探求している。
バオ・ヴォン・スタジオ - Bao Vuong Studio




